感覚から 形を元にした理解へ 「実測学校」企画のおこり
感覚から 形を元にした理解へ 「実測学校」企画のおこり
感覚から 形を元にした理解へ
根拠を持った言葉・人と共有できる形へ
「気持ちいい」「ぐっと来る」「歴史を感じる」といった
家の魅力、生活の魅力、周辺環境の魅力に対して持っていた
感覚的な言葉を脱し、もっと具体的なボリュームを持った言葉にしたい。
形の観察を元にして、場所への理解を深めたい。
それらを表して形を持たせ、人に広めていきたい。
八郷かやぶき屋根の民家「木﨑邸」
「にほんの里100選」のひとつ、茨城県石岡市旧八郷地区に現存するかやぶき民家。
江戸時代から材を切り始め明治時代に竣工しました。
八郷地区は、かやぶき屋根の民家が数多く残る土地で、かやぶき職人も育っています。
木﨑邸には、現在もおばあちゃんがお住まいで
展示場に保存された民家等とは違い暮らしとともにある民家です。
映画撮影等にも開かれており、人の出入りによって少しずつ姿を変えてきています。
「実測学校」
建築学生が、武蔵野美術大学建築学科の卒業生有志による指導により、建物を実測調査し、手書きにて図面を書き起こし記録する。 2014年年度より、年に一軒ずつ開催、例年の参加学生は10人前後。図面は文化財登録などの観点から記録にまとめられることもある。2016年度 長尾重武賞受賞
メンバー 小倉 康正氏・中村 文美氏・唐崎 圭氏・田邊 寛子氏・寺阪 桂子氏・朝比奈 ゆり氏
アートサイト八郷に初期から通ってくださっている講師の方の行う「実測学校」アートサイト八郷の学生にも、親しみのある活動でした。
「実測学校を、木崎家でやったら?」との声は、以前からちらほらとありましたが、
アートサイト八郷2018年度の開催テーマが「丘の上、かやぶきの下」となり、上青柳という場所への探求の機運が高まったことで、実測学校チームへ企画を持ちかけました。
「描き・測ることで歴史文化を学ぶ。
住まう人、まち、たてものが先生です。」
打診段階では、八郷を知らない講師の方々への説明を重ね、
実測調査を行うねらいをどこに置くのか、成果をアートサイト八郷として今後どのように活用していきたいか、を詰められました。
「描き・測ることで歴史文化を学ぶ。
住まう人、まち、たてものが先生です。」とは実測学校チームがテーマと掲げる言葉です。
アートサイト八郷をきっかけに通う学生とは、違った視点からの学びが提供できるのではないかという可能性を感じ始めていました。
7月に講師の方の協力により参加学生募集を始めたところ、想定定員を大幅に超えた17名希望者が集まり、スタッフを含めて25人による実測学校ツアーが実現しました。